足立区の歯医者 前田歯科医院の院長コラム

第49回「歯がなくなる」

関原にお住まいの女性の方が、「もうこれ以上歯を無くしたくありません」と来院されました。

お話を伺ってみると、虫歯の処置が終わる度に「元のように治りましたよー。また悪くなったら治してあげるからすぐ来てねー!」言葉は優しいのですが、歯はどんどん削られ、費用は100万円以上もかかりました。

しかし、しばらくするとまた悪くなり、ついには3本も抜歯されてしまいました。歯が弱いから仕方ないのかなーと思いながらも、歯医者さんに通えば通うほど健康な歯が段々なくなって行く。このままだったらそのうち1本も歯がなくなるのではないかと恐くてたまらなくなったそうです。

ここで覚えておかなければならない事があります。

医学的には「う蝕には治癒像がない」つまり、「中期以降の虫歯は元の健康な歯には戻らない」という事です。「病気になったら治してもらえばいいや」では取り返しがつかないのです。

虫歯治療の目的は何なのか「形態回復と機能維持」です。元通りの健康な歯に戻すことではありません。だから予防が大切。(後編へ)

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