足立区の歯医者 前田歯科医院の院内新聞

院内新聞『歯〜とふるニュース No.60 2013年1・2月』

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します

唾液検査は年に1回受けましょう!

お口の環境は変わっていきます。

唾液検査では、検査時のむし歯リスク(ミュータンス菌・ラクトバチラス菌の数や唾液量など)がわかるため、その結果を元に、むし歯予防プログラムを立てます。

リスクは変化するため、定期的に菌の数や食生活の見直しなど、むし歯リスクの再判定と予防プログラムを立て直しましょう。

詳しくはスタッフ、担当の歯科衛生士にぜひご相談ください。

※検査費用は、2回目以降の場合、3,000円です。
検査前には注意事項いがあります。

D.land きっず コラム

先日、2歳児のお母さんから「毎日、甘いお菓子をできるだけ食べさせないようにしているが、泣いてダダをこねてしまい、なかなか言う事を聞いてくれません。ムシ歯が増えてしまいそうで心配です。どうしたら良いでしょうか?」というご相談を受けました。

その子の食生活やお口の中を調べてみると、食事の量や回数は少ない代わりにおやつが多く、もちろんムシ歯も多い状態でした。

ムシ歯の原因であるミュータンス菌は、主に砂糖(スクロース)を餌にしてムシ歯をつくります。

ムシ歯をつくらない為には、ミュータンス菌を弱くする事はもちろん大切ですが、甘いものと上手に付き合う事も必要となってきます。

甘いお菓子を与え始めた時期とムシ歯の関係について、面白いデータがあります。

1歳未満に甘いお菓子を与え始めた子供は、4歳児の時点で52.1%がムシ歯になっていました。

また、重症ムシ歯の子供の80%は、1歳までに甘いお菓子を食べ始めている事が分かりました。

人間の味覚は3歳までに形成されると言われています。ちょうどミュータンス菌の感染する時期と一緒です。

いったん、強い甘味を覚えてしまうと、その修正は容易ではありません。

まずは、お砂糖など甘味が強いものを知らない時期をできるだけ長く育てる事が望ましいです。

また、甘いお菓子を与え始めてしまったら、できるだけ食物本来の甘さのもの(フルーツやお芋など)を与えること。おやつの回数や摂り方に気をつけること。1日3回の食事量を十分にとってあげることがムシ歯予防には重要な事です。

おやつには、三度の食事にはない魅力があります。朗らかに、健康に成長していくために、出来るだけ楽しい時間を過ごして欲しいと考えています。

甘いものやおやつと上手に付き合っていくことが、ムシ歯ゼロの笑顔になれる近道です。

大好きなおやつは、角砂糖が何個分でしょうか?

  • ケーキ・・・7個
  • 板チョコ・・・7個
  • ようかん一切れ・・・7個
  • アイス・・・6個
  • プリン・・・5個
  • シュークリーム・・・4個
  • 大福・・・4個
  • ビスコ1箱・・・2個
  • クッキー1枚・・・1個
  • キャラメル1粒・・・1個

1日の食事以外で摂取して良いとされている砂糖の量は
小児で15〜20g(角砂糖4〜5個)です。

ラクトバチラス菌とは?

ムシ歯菌の有名な菌として、
『ミュータンス菌』『ラクトバチラス菌』
の2種類があります。

ムシ歯のきっかけを作り出すのが「ミュータンス菌」、
ムシ歯になったところに住みついて、進行させるのが「ラクトバチラス菌」です。

今回は、ラクトバチラス菌についてお話させていただきます。

ラクトバチラス菌は

  1. お口の清掃状態が悪い
  2. 食生活が乱れている(甘い物を多く食べる)
  3. 詰め物が合っていない
  4. 深いムシ歯がある

という条件で増えていきます。

ラクトバチラス菌は、ツルツルした所には住みつくことができません。

住み家が多ければ、その分ムシ歯になるリスクも高くなります。

つまり!
ラクトバチラス菌が多くいるムシ歯が出来やすい環境である
という事です。

では、ラクトバチラス菌を減らすにはどうしたらいいのでしょう?

  1. お口の清掃状態が悪い場合・・・
    適切なブラッシングでプラークをしっかり落とす
    【ポイント】細かい所は1本磨き用ハグラシ「プラウト」がオススメ
  2. 食生活が乱れている場合・・・
    規則正しい食生活にし、だらだら食べをしない。
    甘い物は控えめに。
  3. 詰め物が合っていない場合・・・
    再治療をして、合った詰め物に直しましょう!!
  4. 深いムシ歯がある場合・・・
    早急にムシ歯を治療しましょう。fs

この4つを治すことで、ラクトバチラス菌の住み家が少なくなり、
減らすことができます。
菌をコントロールして、ムシ歯のリスクを下げましょう!!

院長コラム

足立区 前田歯科医院 院長 前田 亨

早いものでこの地で改行させていただき20年がたちました。今でも当時のことを鮮明に覚えています。

当時は予防歯科に力を注ぐ歯科医院は全国でも珍しく、来院し戸惑われるクライアント(患者さん)の方も少なからずいらっしゃいました。

D.Landでは、個人のリスクとエビデンスに基づく、定期的かつ継続的な定期管理を今日まで実施してきました。

その結果、定期的に来院してリスク管理を行っている子供たちにおいては、12歳時のカリエスフリー(一度も虫歯になったことがない)率は93.83%を達成し、予防歯科先進国であるスウェーデンの86.0%をしのぐ結果となりました。

ちなみに、日本全体の12歳時のカリエスフリー率は48.8%です。

また、成人では長期にわたり定期管理を継続している方は、治療後の抜歯率が非常に低いのが特徴です。

10年以上定期管理を継続している方のデータでは、75歳以上で10年間に歯を失う本数は平均0.33本です。

それに対して、日本全体の平均は75歳以上で10年間に歯を失う本すは平均5.6本です。

その差は、17倍となります。

家庭で行う歯磨きだけで、お口の健康を守れる人が確かにいます。

個人のリスクは一人ひとり違います。だから、精密検査や唾液検査の結果に基づいたリスク管理を行う必要があるのです。

加えて、定期的に歯科衛生士が行うPMTCを受けることで、お口の健康をより確実なものにします。

歯科医療における定期管理の効果は絶大なものと私たちは信じています。

日本において、D.Landのような予防歯科を推進する歯科医院は、まだまだ少ないのが現状です。

D.Landだけでなく、お口の健康を守り育てる歯科医院が地域に少しでも増えることを私たちは願っています。

D.Land 前田歯科医院 院長 前田 亨

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