放夢新聞 知って得する歯の話 第十一回「予防歯科(1)」
[第984号 平成23年2月21日発行]
読者の皆さん、改めまして、ここまで連載にお付き合い頂きまして、ありがとうございます。
今までは虫歯や歯の治療などを主にお話ししてきましたが、その中で『予防歯科』という内容を少しずつ盛り込んでいました。
今回からは、本格的に予防歯科についてお話ししていきます。
と、その前に、私がどのようにして、現在の予防歯科に注力しているかを今回はお話しします。
私は最初から予防歯科の看板を掲げていたわけではありません。最初は普通の治療をする歯科医師でした。大学を出て、銀座の歯科医院で色々な知識と技術、経験を積み、治療に関しては自信を持って皆さんの治療にあたることができるようになりました。
結婚をし、平成4年に長女が誕生し、私は父親になりました。娘からは多くのことを学ばせてもらい、たくさんのエネルギーをもらいました。命の荘厳さ、人間の尊厳、健康の大切さ、言葉にすれば簡単ですが、娘の存在が私たち(妻も歯科医師です)の人間観、人生観を多く変えしまったように思います。
その頃から予防歯科への思いはより強くなりました。私が診察する皆さんには「生涯、自分の歯を守り、人生を明るく、楽しく、ワクワク過ごす」ことができるようにお手伝いをしたいと思うようになりました。
これを実現するには、私一人ではできません。
一緒に働いてくれているスタッフと、チームメンバーとして全員で取り組むことで成し得ると考えました。このような思いで予防歯科に取り組むようになりましたが、いま私は、そんな素晴らしいチームメンバーに恵まれて幸せです。
予防歯科は患者さんの根気も必要です。なぜなら痛くもないのに歯医者さんに行かなくてはならないからです。また、正しいブラッシングやフッ素を歯に塗ったりもしなくてはなりません。
だからこそ私のチームメンバーは、皆さんが来て頂けるような環境で、笑顔でお迎えするのです。
これは何も患者さんのためだけではありません。働いているみんなも、笑顔で働くことで、気が滅入っていても、ちょっとイライラしていても、そしてハッピーなときほど、明るく背筋を伸ばして、今日を精一杯生きて行けるのです。
今回は予防歯科@でしたが、当医院の価値観をお話しすることになってしまいました。
そこで予防歯科の最初の回としてキーワードを3つ。
- 予防歯科はいつからでも始められる。(諦めない)
- 子どもの歯は親が守る。
- いつまでも笑顔でいるために。
この3つを次回から少しずつお話ししていきます。
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